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2009年3月10日 河北新報より

大船渡の旧ヤマハ工場跡地 阿部長商店進出へ

 大船渡市が企業誘致を進めていた同市の旧ヤマハ大船渡ケミカル工場跡地に、気仙沼市の水産・観光会社「阿部長商店」の進出が決まったことが九日、分かった。倉庫や水産関連工場を建設する方針で、十日に市内で立地調印式を行う。
 進出先は大船渡湾に面した約四・五ヘクタールの工業専用地域。所有する市土地開発公社から五億六千二百八十万円で取得する。
 阿部長商店は気仙沼市内などで「ホテル観洋」や水産関連工場などを経営。取得する土地では第一弾として冷凍加工場と冷蔵倉庫を建設する。今年十二月着工、来年八月操業開始予定で、製造する加工品は韓国・釜山港と結ぶ外貿コンテナ定期航路を利用して輸出する。
 甘竹勝郎大船渡市長は「不況のさなか、有力企業の立地はありがたい。市の水産振興や雇用創出に大きく貢献すると期待している」としている。
 工場跡地は05年、市土地開発公社がヤマハ発動機(静岡県磐田市)から五億五千万円で取得。市などが進出企業を探してきた。



2009年3月10日 岩手日報より

気仙沼の水産加工会社 阿部長商店が進出へ
大船渡・北部工業用地 150人雇用見込む

 大船渡市の大船渡港隣接地に位置する北部工業用地(4・5ヘクタール)に、宮城県気仙沼市の水産加工会社、阿部長商店(資本金五千万円、阿部泰浩代表取締役、従業員五百八十二人)が進出する。十日に市と立地協定を結ぶ。冷凍加工場などの建設を予定し、十年間で約百五十人の地元雇用を見込む。市にとって本格的な企業誘致は二十年ぶりで、地域経済の活性化が期待される。
 
 市ときょう立地協定
  阿部長商店は、気仙沼市など宮城県内で水産加工工場を経営するほか、複数のホテルなども展開する地元大手。
  大船渡市土地開発公社(理事長・甘竹勝郎市長)は九日、所有する北部工業用地4・5ヘクタール全部を同社に五億六千二百八十万円で売却することを承認した。
  市によると、同社は今年十二月に冷凍加工場と営業冷蔵倉庫の建設に着手。来年八月の操業開始を目指し、スタート時は約五十人の雇用を計画している。
  その後、2014年に水産残渣のリサイクルを行うミール加工場、十九年に食品加工場を建設し、最終的に約百五十人の雇用を想定している。
  同社は多額の水産物輸出を行っており、苦戦が続いている大船渡港の外貿コンテナ定期航路の貨物量増加にもつながりそうだ。
  北部工業用地は大船渡港茶屋前埠頭に隣接する工業専用地域。01年3月に撤退したヤマハ大船渡ケミカル工場の跡地で、05年に市土地開発公社が五億五千万円で取得。地元経済界とともに誘致活動を進めていた。
  大船渡市への本格的な企業誘致は、1989年のプラスチック容器メーカー以来。10年には近接地に新しい大船渡魚市場が完成する見込み。
  甘竹市長は「水産振興や雇用拡大につながる朗報だ。沿岸振興の大きな起爆剤になるはずだ」と期待している。


2009年3月10日 東海新報より

気仙沼の水産加工会社 阿部長商店が進出へ
大船渡・北部工業用地 150人雇用見込む

大船渡市大船渡町に位置する大船渡港北部工業用地が、宮城県気仙沼市に本社を置いて水産事業などを手がける株式会社阿部長商店(阿部泰浩代表取締役)に売却されることが決まった。九日に開かれた市土地開発公社理事会(理事長・甘竹勝郎市長)で関連補正予算が承認されたもので、売却額は約五億六千万円。来年八月の操業開始を目指して今年十二月から水産加工場の建設が始まり、創業時には五十人、最終的には百五十人規模の雇用が計画されている。
 市土地開発公社理事は市関係者や市議ら八人で構成。この日の理事会には理事七人が出席し、約二時間協議が行われた。市によると、用地売却による収入などが盛り込まれた今年度の補正予算案が議案提出され、満場一致で承認された。
 工業用地売却額は五億六千二百八十万円。当市では当初の計画通り約四・五ヘクタールの工業用地を一括して売却するもので、一平方メートル当たりの単価は一万二千三百円。売却費には工事や測量試験といった土地造成事業費も含まれている。
 用地を購入する株式会社阿部長商店は昭和三十六年創業で、一昨年十二月期の売上高は百三十五億円。従業員は五百八十二人(パートなど二百十八人を含む)。
 宮城県内を中心に鮮魚加工や食品加工、営業倉庫の経営などを行う水産事業部では、気仙沼工場や南三陸工場、マーメイド食品、超低温冷蔵庫などを有している。「南三陸ホテル観洋」「気仙沼プラザホテル」の運営をはじめとする観光事業も手がけている。
 新しく進出する北部工業用地では、冷凍やミール、食品の各加工場のほか営業冷蔵倉庫の建設を予定。今年十二月から冷凍加工場、営業冷蔵倉庫の建設に着手し、操業予定時期は来年八月。二十六年にはミール加工場、三十一年には食品加工場の建設を計画している。
 操業時には五十人を雇用し、最終的には百五十人規模にまで増やす予定。大船渡港と韓国・釜山を結ぶ外貿コンテナ定期航路を利用する計画があり、年間千二百~千六百TEU(1TEU=20フィートコンテナ11個)を見込んでいる。この取扱量は同港の十九年度一年分の実績に相当する。
 大船渡商工会議所脇に位置する同工業用地は、昭和四十八年に設立されたヤマハ大船渡製造株式会社を前身とするヤマハ大船渡ケミカル株式会社が操業していたが、平成十三年三月に閉鎖。工場解体後、大船渡市土地開発公社が所有者のヤマハ発動機株式会社から跡地を取得し、販売を始めた。
 昨年二月に阿部長商店から購入応募申請書が提出され、同公社では募集要項に基づき大船渡商議所に企業選考を依頼。同年三月に阿部長を選定する答申がまとまったほか、今年二月、商議所から同工業用地への企業立地早期推進を求める意見書が提出されたことなどから、土地開発公社では売却を決めた。
 ヤマハ跡地問題は事業所閉鎖以降、長年市政課題として取りざたされてきた経緯があるほか、同市としては平成に入って以降最大規模の企業誘致となる。十日に大船渡市内で調印式が開かれる予定で、甘竹市長は「全国的に厳しい経済状況の中で大変感謝している。新しく建設される魚市場の衛生管理などを判断した上での進出であり、市の水産振興にもつながる」と話している。


2009年3月10日 みなと新聞より

北部工業用地に4.5ヘクタール取得 大船渡に拠点工場建設へ
阿部長商店 冷蔵庫やミール、食品工場 三陸の資源活用、輸出も

 宮城県気仙沼市の大手水産出荷・加工メーカー、阿部長商店(阿部泰浩社長)は岩手県大船渡市の北部工業用地(約4.5ヘクタール)を取得、冷凍加工場などを建設し、将来的には気仙沼、南三陸に次ぐ一大生産拠点としていく。10日に大船渡市と立地協定を結んだ。
 約5億6000万円で取得したのは大船渡市欠ノ下向の大船渡港北部工業用地、4万5407平方メートル。大船渡進出について阿部社長は、「三陸道など高速道路の整備も進み、気仙沼と同じ地域ととらえており、さらにまとまった土地を確保できることから進出を決めた」と説明。「これからも三陸に根ざした企業であり続けることに変わりなく、豊富な水産資源を最大限に生かした事業を展開していきたい」と話す。
 さらに大船渡魚市場がHACCP対応型の衛生的な市場に整備されることや、北里大水産学部があり、人材確保の面・産学連携を図っていく点でも有利と判断した。
 第1期工事として今年12月から、サンマやサバなど前浜物を原料向けに凍結する設備を備えた冷凍加工場と、超低温庫も設備した庫腹量2万トン規模の営業冷蔵倉庫の建設に着工、来年8月の完成を目指す。さらに2014年には水産残さを活用するミール加工場、19年には付加価値加工品を製造する食品加工場を建設し、限りある水産物を無駄なく有効活用するための総合的な水産食品加工場とする方針だ。
 同社は近年、水産物の輸出にも力を入れている。大船渡港は、外貿コンテナ定期航路が開設されていることから、輸出も積極的に展開し、年間1200~1600TEU(1TEU=20フィートコンテナ11個)を利用する計画だ。
 同社は工場立地により、最終的に約150人の雇用創出を想定。大船渡の水産業振興に加え、外貿コンテナ定期航路の貨物量増加、雇用拡大など大船渡地区の活性化に貢献するものとみられ、行政をはじめ関係者がかける期待も大きい。