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2011年2月3日 みなと新聞より

サンマうろこから青色色素 阿部長商店と宮城県が共同研究
食品、化粧品などに利用期待

 阿部長商店(阿部泰浩社長)と宮城県が共同研究し、サンマのうろこから抽出した青色色素(特許出願中)が注目を集めている。天然由来の色素のため、食品はもちろん、化粧品業界などから需要があるとみられ、実用化に向けてパートナーとなる企業を募集している。

希少な天然色素
 同社はサンマ出荷・加工の大手。「サンマを加工した際に残さとなるうろこを有効利用できないか考えていた。イワシのうろこでコラーゲン製造されていたのをヒントに、サンマのうろこでもコラーゲンを製造できるのではと、5年ほど前に県の補助事業を活用し、県産業技術総合センターと共同研究を始めた」と阿部社長。
 当初はコラーゲンの製造研究を行っていたが、コラーゲンを抽出する過程で、マリンブルーの溶液ができることを見つけ、希少性の高い天然の青色色素を製造する研究に重点を置いて取り組んできた。従来の青色色素は科学合成品と花を使った天然由来のものがあったが、天然由来のものは安定性が低く、食品などには利用されてこなかったという。
 これに比べ、サンマのうろこから抽出された青色色素は安定性が高く、食品や化粧品などへの利用が期待できる。同社と県が特許を共同出願中で、まもなく認可される見通し。
 阿部社長は「現時点では実用化のレベルにないが、青色色素だけでなく、コラーゲンと青色色素をコラボして健康機能性を生かした商品開発など大きな可能性を秘めている。添加物のマーケットは8000億円、青色色素だけでも数十億円あると推測され、食品、化粧品以外でも要望があれば、ライセンス契約を結んでパートナーを組み、共同研究を進めていきたい」と意欲を見せる。
 同センターは「安定性をさらに高める必要がある。ビジネス利用を考えたときに限られた原料(サンマ)でどこまでできるのか課題はあるが、実用化に向けて確実にクリアしていきたい」と話す。