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2011年10月28日 水産経済新聞

中国国際漁業博覧会 水産庁、日本ブースを出展
日本産水産物の安全性アピール 阿部長商店、道などが参加

 水産庁は11月1日から3日までの3日間、中国・青島で開催される「中国国際漁業博覧会」に日本ブースを出展して、日本産水産物の安全性と品質の高さをアピールする。現在10都県からの中国向け輸出がストップしており、この状況を打開するための「あと押しにもしたい」(宮原正典次長)としている。1日には現地報道機関も交えたセミナーで宮原次長が日本産水産物の安全対策を説明するほか、被災地の阿部泰浩阿部長商店社長が水産業復興に関する情報提供などを行う。
 この展示会には中国国内のバイヤーを中心に、約2万人が来場する見込み。世界35か国から約750社が出展する。水産庁の日本ブース以外にも日本の企業などが独自で参加するなど、アジア最大級のシーフードエクスポとも位置づけられている。
 水産庁の日本ブースには、被災企業である阿部長商店をはじめ、北海道、スギヨ、宝幸が出展する。サケやサンマ、カツオなどが展示されるほか、リーフレットやパネル展示によって日本産水産物の安全性をPRする。
 今回、この展示会に日本ブースの出展を働き掛けたのは、中国の「大連海洋漁業集団公司」。女川などに中国人研修生を派遣するコーディネートも行っており、東日本大震災の際には、その研修生が手厚い支援を受けて、全員が無事に帰国できたことへのお礼の意味もあるという。
 ただ、北海道産水産物の場合であれば中国から輸入禁止の措置はとられていないものの、輸出面で大きな影響が出ている。
 荷物が現地に着いても、通関が切れるまでに相当な時間がかかっており、物がスムーズに流れていかない状況。これに円高が加わり、場合によっては時間をかけて築いてきた商売が途切れてしまう可能性もある。
 中国の規制措置がなかなか緩和されない中で、今回のように現地企業からの被災地を支援したいという意向なども最大限に活用しながら、水産庁としてはさまざまな手段を使って日本産水産物の安全性を訴えていく考えだ。