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2012年1月28日 三陸新報

ブランド復活に期待 阿部長商店 赤岩加工団地で初の工場再開

 東日本大震災で所有施設に甚大な被害を受けた気仙沼市の水産加工大手・阿部長商店グループが、赤岩港水産加工団地内で被災した加工・冷蔵施設の復旧工事を終え、30日から操業を再開する。同団地内での加工場再開は初。急務となっている気仙沼ブランド復活への足がかりとして期待される。
 修繕して再開されるのは全壊した阿部長商店マーメイド食品の工場。魚市場前で被災したグループ会社の「サンフーズ気仙沼」を移転させる形で操業する。
 すでに南三陸、大船渡両工場で操業を再開している同グループだが、震災前に6カ所の加工、冷蔵施設を有していた本拠地・気仙沼での再開は第1号となる。「工場の再開で従業員50人を現場復帰させられる。グループとして重要な役割を担っていた工場で、再開は大きな一歩」と阿部長商店の阿部泰浩社長。
 あぶりサンマやカツオたたきなどの加工品をはじめ、サケ、タラなどの切り身製品を手掛けるほか、カツオやメカブといった生鮮魚介類の出荷拠点としても整備した。
 また、保管能力3500トン、日算25トンの凍結能力を持った冷蔵施設も合わせて復旧。気仙沼港の水揚げ受け入れ能力が回復する。
 当面はサンマやサケ、カツオを使った製品を生産、出荷。今後の課題は同社の大きな生産シェアを占めていた南気仙沼地区での工場再開となる。
 阿部社長は「気仙沼ではこれまで生鮮出荷が主体だったが、付加価値をつけた加工ができるようになる。気仙沼ブランド復活への盛り上がりにつながれば。南地区の主力工場の再建は一日も早く工事契約を結び、めどをつけたい」と話している。